暴力はきちんと処罰されて言葉の暴力は処罰されない社会
暴力といえばDVや家庭内暴力など、ちょっと前までは某有名ラーメンチェーン店の生みの親による弟子への暴力も民法で放送できていました。
しかし、今はそんなものがあるならば避難が殺到し、大問題だろう。
今の時代、殴ったほうが負け、逆を言えば殴らせたほうが勝ちと言わんばかりの社会である。
暴力は最低!暴力を振るう人間はクズ!などと思っている人は多いと思う。
しかし、今もなお見過ごされてしまいがちなのは言葉の暴力。
言葉のナイフともいうが、物理的に相手を傷つけるのではなく、精神的に相手を傷つける行為だ。
それはみんなわかっているだろうけど、この精神的な暴力、個人的には肉体的暴力よりも惨いと思う。
もちろん肉体的暴力を肯定する気はさらさらないのだが、この精神的な暴力は肉体的暴力よりもダメージが大きく、そして長い間苦痛が持続する。
人を死に追いやったり、ずっと消えない傷になってしまったりする。
そのことを軽視してしまっている人が多いと思う。
最近はそう思うことが非常に多く、ついこないだ起きたある方が自殺されてしまった事件、その発端もSNSによる誹謗中傷である。
その誹謗中傷は1人の女性を死に追いやった。
これは殴り殺したと同じくらい重い罪なのである。
それも1人を複数人でリンチするという…。
そういうと、気にしなければいい、言わせておけばいい、そんなことでいちいち気に病むのも問題だろwと言っている人もおられますが、もしもそれらのことが完全にみんなできるようになったらどうだろう?
苦労なんてものは存在しないし宗教もないしみんなハッピーだろう。
実現に至らない机上の空論も良いところなのである。
もちろん人の言うことなんていちいち気にしなくていいという言い分はわかるし、できるのならばそうしたいと思う。
だが所詮理想論。
気にするな!で人はハッピーにはなれない。
人はそれほど弱い生き物である、もちろんそうでない人もいる。
それを理解したうえでもう一度言おう
「言葉の暴力は肉体的暴力よりも惨い」
肉体的暴力なんか多くの場合は数日、重くても数ヶ月あればほとんど治る。
私も小学生の時は友達や中の悪いクラスメイトとたまに殴り合いをし、傷の1つや2つは作っていました。スコップで顔を殴られたこともありました(蛮族)
けど傷なんてすぐ治りました(もう一度言うが暴力を肯定する気はさらさらない)
けど精神的な言葉の暴力は一生残る。
悪気なく放った言葉が相手を深く傷つけることもある。
それは悪気なくナイフを相手の顔に斬りつけるよりもひどい場合がある。
それは現実だろうがネット上だろうが同じである。
しかし、残念なことに言葉の暴力はまだまだ社会的な刑罰が緩く、実際に言葉の暴力によって人を自殺や自殺未遂に追いやった加害者は何も罰を受けることなく生活している場合が現状ではほとんどである。
ただ、ここ数年でその流れは一気に変わりつつある。
いままで放置されていたこれらの問題は、着実に変化してきて近いうちにはそういった誹謗中傷なども刑罰の対象になる可能性が大きい。
というのはなぜかというと、今、多くの著名人がネットでの誹謗中傷に警笛を鳴らしているからである。
メンタリストでお馴染みのDAIGOさんも、自身のツイッターで誹謗中傷をしたアカウントをキャプチャして証拠を押さえ、実際に通報したりして行動しています。
女子高生起業家として一時注目された椎木里佳さんもツイッターで誹謗中傷した人は刑罰の対象になるべきだという旨の発言をしています。
こういう話になると、情報統制だ!とか、有名で影響力のある人ゲーになる!とか、表現の自由が損なわれる!という人が必ず出てきますが、表現の自由とは誹謗中傷をすることではありません。
誹謗中傷はただの暴力であり表現でもなんでもないからです。
暴力と非難を履き違えている人が多い印象です。
暴力は相手をただただ傷つけ精神的に痛めつけることですが、非難は、相手の意見にメスを入れ、違うところは違うと言い、間違っていることをただしく指摘する行為である。
そんな相手を精神的にただただ痛めつける暴力行為がまかり通る世界はやはりおかしいと思うんですよね。
これは現実世界でももちろん同じで、学校や会社などでも、相手の傷つくことを平気で言ったり、相手を否定し人格攻撃をしたり、そういった行為は今も多く行われています。
しかし、肉体的暴力はきちんと罰せられるため、今現代ではほとんど人を殴るということはありません。
暴力をふるったらヤバい、罰せられる、という意識も普遍的に定着しているでしょう。
もしも精神的暴力も肉体的暴力と同じようにきちんと罰せられるのであれば、精神的暴力も肉体的暴力と同じようにほとんど無くなるはずなのである。
しかし、まだまだそういった行為がなくならないというのは、けっこうヤベー問題なのである。
ただこれからは署名人の行動を筆頭に、着実に少しずつ変わっていくのではないかと思ってます。
言葉のナイフで相手を傷つけるのはヤバい、罰せられる、という意識も普遍的に定着していってほしいものです。